【Alteryx超入門】Alteryx製品それぞれの目的別まとめ
Alteryxはデータ前処理、ブレンディング、分析、共有を可能にする製品です。現在Alteryxには4つの製品がありますが、それぞれの製品があるとどう嬉しいのか、目的別に整理してみました。
なお、本エントリはかなりライトに紹介する記事ですので、データ分析のプロセス「CRISP-DM」をベースにそれぞれの製品を詳しく理解したい方はこちらのエントリをご参照ください。
そもそもAlteryxがどういう用途に向いているのか知りたい方はこちらのエントリをご参照ください。
Alteryx、4つの製品にできること
Alteryxにできることと対応する製品をざっくりまとめると以下の通りです。
- データ前処理、ブレンディング、分析をしたい
- Alteryx Designer
- 作ったワークフローを他の人に共有したい
- Alteryx Server
- 組織内に散らばるデータから分析に必要なものを見つけ出したい
- Alteryx Connect
- 機械学習モデルをサービス化して外部からAPIを使って呼び出したい
- Alteryx Promote
手元の環境でデータ前処理、ブレンディング、分析をしたい時はAlteryx Designer
Alteryx製品を使うにあたっての中心となるのはAlteryx Designerです。ツールをドラッグ&ドロップすることで処理の単位となるワークフローを作成してデータ前処理・ブレンディング・分析を実現する製品で、PCにインストールして使用するデスクトップアプリケーションです。
データ加工処理だけでなくデータ分析もノンコーディングで行えるという特徴がありますが、コードを書いたほうが早いというユーザー向けにコードを直接記入するための機能もあります。データ分析や後述する他の製品もDesignerを中心として存在しており、Designerで実現するデータ分析をより便利にするための機能を持ちます。 課題意識を持つ業務担当者自身がIT部門に依頼せず自身でデータ加工や分析を行えますし、ツールが並んだワークフローを見ればどのような処理をしているのか一目瞭然なところがノンコーディングで使用できるAlteryx Designerの強力な特徴です。
Alteryx Designerのまとめ
- データの前処理・ブレンディング・分析を行うデスクトップアプリケーション
- すべてのAlteryx製品のコアとなる製品
- コードフリーでコードフレンドリー
参考資料
作ったワークフローを他の人に共有したい時はAlteryx Server
特にAlteryx Designerを複数人で利用しているような場合ですと、作成したワークフローを他のメンバーに共有する必要がでてくるかと思います。そのようなケースで役立つのがAlteryx Serverです。Alteryx Serverはその名の通りサーバーにインストールする製品で、ユーザーはWebブラウザからGalleryと呼ばれるページへアクセスします。Galleryへワークフローをアップロードし、共有されたユーザーはブラウザからワークフローを実行可能です。
「それってPublic Galleryと何が違うの?」と思われた方もいらっしゃるのではないでしょうか。Public GalleryはAlteryx社が提供するGalleryで、アカウントを作成すれば誰でもアクセス出来る無料の環境です。標準で提供されていないツールもPublic Galleryからダウンロード可能です。Public GalleryはあくまでもAlteryx社が提供するものですので、社内に限定した利用の場合は自社のサーバーにインストールして使用可能なAlteryx Serverのご利用をご検討ください。
Alteryx Serverのまとめ
- Alteryx Designerで作ったワークフローを共有できるサーバー製品
- Webページ(Gallery)にアクセスしてワークフローを実行可能
参考資料
組織内に散らばるデータから分析に必要なものを見つけ出したい時はAlteryx Connect
Alteryx Connectはデータを見つける、いわゆるデータカタログの機能を持ちます。Alteryx Server同様、サーバーにインストールしWebブラウザからアクセスして利用します。
Alteryx Designerを導入してデータ分析できる環境が整っても、「必要なデータが組織内のどこの誰が持っているのかわからない…」「それらしきデータベースを見つけたけど、単語の意味がわからない…」「このデータは信用してもいいのかな…?」という悩みに直面することがあるかと思います。 Alteryx Connectはそういった悩みを解決する製品です。データソースのテーブル名や項目名などのメタデータをAlteryx Connect上に集約し、ユーザーは集められたメタデータを見ることでどのようなデータが組織内にあるのか見つけることが可能となります。また、データを認証する仕組みも提供されており、どのデータが信用に足るものなのか判断する手助けにもなります。
Alteryx Connectのまとめ
- データ分析のためのデータを見つけるサーバー製品
- データソースのメタデータを収集する
参考資料
機械学習モデルをサービス化して外部からAPIを使って呼び出したい時はAlteryx Promote
Alteryx Designerで機械学習モデルを作成すると、次は外部から呼び出してモデルを使いたくなるかと思います。例えば、自社のWebサイト上のフォームに入力された数値をインプットとしてモデルを実行できたら嬉しいですよね。通常であれば、既存のシステムで機械学習モデルを動かすためにはそのシステムに合わせてモデルを書き換える必要があります。Pythonで書かれたモデルをJavaで動いているシステム上で動したければ、わざわざJavaに書き換える…といった具合です。そういった悩みを解消するのがAlteryx Promoteです。
Alteryx Promoteはモデルをデプロイ・管理する機能を持ち、APIを使って外部からモデルを呼び出せるようにする製品で、Alteryx Designerで作成したものだけでなくRやPythonで作成したモデルにも対応しています。インストールには3台のサーバーが必要となることにご留意ください。
Alteryx Promoteのまとめ
- 機械学習モデルをAPI化して利用できるようにするサーバー製品
- モデルのデプロイ・管理が可能
参考資料
おわりに
Alteryxの製品群を目的別にご紹介しました。セルフサービス製品ですので、データ分析を実施したい人自身が実際に作業可能なところが強力な特徴です。それぞれの製品は本ブログにもシリーズがありますのでぜひご参照ください。
かなりの余談ですが、Alteryx Promoteはインストールに3つのサーバーが必要なところが遊戯王の3枚のカードを生贄にして召喚するオシリスの天空竜に似ていませんか?
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